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生まれて初めての えびフライ

昨日の「生そば」のことで少し触れました、中学2年生の国語の教科書に出てくる「盆土産」(三浦哲郎 作)。


今日、最後まで読みました。


11ページしかない短編ですが、心にしみるいい話でした。


時代は戦後すぐなのか、戦中なのか戦前なのかわかりません。

小学生の男の子の父親は、東京に出稼ぎに行っています。

速達でお盆に帰ること、えびフライを土産に持って帰ることを知らせてきます。


電話もない時代なのでしょう。



小学生の音の事は、えびって沼にいるちっさなものしか知らないから、そんなものをフライにしてどうするんだろうとしか思えません。


中学生のお姉ちゃんに聞いてもちゃんとした答えは返ってきません。


父親はドライアイスをいっぱい入れた袋に冷凍のえびフライをもって帰ってきます。

ドライアイスを初めて見た男の子は、白い煙を出す塊にびっくりします。



そして、箱に入っていた大きなえびを見て、またびっくり。車えびでした。


父親が「海ではもっと大きいやつも捕れる。長えひげのあるやつも捕れる」と話しても、男の子は冗談としか思えません。



父親みずからが揚げてくれたえびフライ。お姉ちゃんと男の子は2尾、お父さんとおばあちゃん(お母さんは亡くなっています)は1尾ずつ。




ここからのえびフライの味わい方の描写が素晴らしいです。




 揚げたてのえびフライは、口の中に入れると、しゃおっ、というような音を立てた。かむと、緻密な肉の中で前歯がかすかにきしむような、いい歯応えで、この辺りでくるみ味といっている えもいわれないうまさが口の中に広がった。



本文を引用しました。


生まれて初めて食べたえびフライ。


さぞ大きな感動があったと思います。



翌日になってもまだ、興奮冷めやらぬ様子でした。



父親も、子どもがすごく喜んでくれて、さぞ嬉しかったんだろうなぁと思いました。



今の時代は、なんでもおいしいものがすぐに手に入ります。

その分、おいしさに麻痺して、「盆土産」の主人公ほどの感動がないのかもしれません。


麻痺できるほどおいしいものに囲まれて暮らしているなんて、とんでもなく幸せなことですね。


でも、それを幸せだとは感じられない人が多いんです。当たり前になっているので、おいしいものがいっぱいある、買える、作ってもらえる、作れるという状態を幸運なことだということに気づきません。





めちゃ幸運なんですよ!


「盆土産」を読んだ中学2年生は、どんな感想を持つんでしょうね。


中学3年生の男子に、「盆土産」のことを聞いたら、「そんなん知らん」と言っていました。習ったはずやのになぁ……。



私が感動するのと、中学生が読んで感じることは、また違うんでしょうね。

「盆土産」 常伸スクール 京都市南区 個別指導学習塾
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プロフィール

教室長

Author:教室長
京都市南区唐橋、九条通御前を少し東に行った南側にある個別指導学習塾常伸スクールの「京都松陰塾」の教室長です。
ショウイン認定校で、2012年6月オープンしました。
英検準一級、TOEIC 885点  漢熟検二級 初級教育コーチ養成講座 知識編修了 STEPリーダー

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